元保育士がAI講師になるまで|20年の現場経験が収益化に活きた話

元保育士からAI講師へ
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「保育士の経験って、AI時代に活きるんですか?」

AI講師として活動していると、受講生からこの質問をよくいただきます。保育士として20年現場に立ち、その後フリーランスとして5年、今はSHIFT AI認定講師として登壇しているfukuです。3人の子どもを育てながら、在宅で働いています。

結論から書くと、保育士の経験は活きています。ただし、「保育士だったから講師になれた」というシンプルな話ではありません。活かすためには棚卸しと発信の積み重ねが必要でした。

保育園で「あの先生は子どもに人気」と言われる先生には、共通点があります。しゃがんで子どもの目を見て話すことです。私はこの姿勢を20年やってきました。そしてこの姿勢が、今のAI講師業にそのまま活きています。この記事では、保育士20年の経験がどうAI講師業と収益化に繋がったのか、時系列とロジックの両方で整理します。

目次

保育士20年からAI講師まで、実際に何が起きたか

保育士20年からAI講師まで、実際に何が起きたかのイメージ

キャリアチェンジは一日で起きたわけではありません。小さな副業の積み重ねが、気づいたら今の形になっていた、というのが実感です。まず時系列で整理します。

時期できごと
2001年〜2020年保育士として20年勤務(認証9年→株式会社4年→公立1年→認可2年→企業主導型3年)。担任・主任・園長・調理員を経験
2020年末副業スタート。クラウドワークスで時給5円のライティング案件からスタート
2021年動画編集に着手。
2021年秋保育士を退職。動画編集を本業化、単価500円→翌年7000円に上げ、最高月100本納品
2023年〜ACイラスト自動化で月5000円の不労収入を構築
2024年4月SHIFT AI受講スタート
2024年9月〜SHIFT AI業務委託講師としてスタート
2026年現在AI講師・ブログ運営・SNS発信・noteメンバーシップ準備

並べてみると、5年かけて小さな副業を積み上げてきた流れが見えます。時給5円から月30万円まで上げた経験も、ACイラストで不労収入化した経験も、ひとつひとつは小さな試行錯誤です。キャリアチェンジは「ある日決断して飛び込む」のではなく「小さな副業の成果が積み上がった結果」として起きました。

保育士時代に積み上げていたもの(自分では気づかなかった資産)

保育士を辞めるとき「保育士しか経験がない」と思っていました。でも振り返ると、20年のあいだに実は多面的なスキルを積み上げていたことに、後から気づきました。

  • 担任・主任・園長・調理員の全ポジションを経験 → 現場から運営まで俯瞰できる視点
  • 保護者対応(年間数百件のコミュニケーション)→ 相手の背景を読んで話す力
  • 行事運営(企画・進行・トラブル対応)→ プロジェクトマネジメント
  • 予算管理・備品発注 → 数字感覚とコスト意識
  • 人材育成(新人教育・シフト管理)→ チームマネジメント

こうやって書き出すと、かなり汎用性のあるビジネススキルです。ただ、保育士時代の私は「これは保育の中でやっていることで、外では通用しない」と思い込んでいました。実際に外に出てみて、コミュニケーション力・段取り力・相手に合わせた説明力が、どのジャンルでも求められるものだと分かりました。

ここは誤解のないように書きたいのですが、「保育士は素晴らしい」という話ではありません。資産として認識するかしないかで、その後の進み方が変わる、という話です。

「難しいことを噛み砕く」保育士の20年が、AI講師業にそのまま活きた話

「難しいことを噛み砕く」保育士の20年が、AI講師業にそのまま活きた話のイメージ

ここからが、本記事の核です。保育士経験がAI講師業に直結している一番大きな部分は「難しいことを噛み砕く力」です。

子どもに伝えるときに、難しい言葉をわかりやすく伝えていたのが、講師という立場になって役に立っています。

これは自分でも意外でした。保育士で鍛えた「噛み砕き力」が、AI業界でこんなに効くとは思っていませんでした。

保育士の説明とAI講師の説明って、そんなに似てるの?

3歳児に「順番」を教えるのも、初心者に「API」を教えるのも、やっている作業は同じなんです

保育園で3歳児に「貸して」を教えるとき、「貸して」という単語だけを教えても伝わりません。「あなたが使い終わったら、お友達に渡そうね」と、具体的な動作と一緒に伝えます。抽象的な概念(順番・思いやり・我慢)を、その子の経験と動作に紐づけて言い換える作業です。20年のあいだ、何万回これをやってきたか分かりません。

AI講師業でやっていることは、構造的には同じです。

  • 「APIキー」を初心者に説明するとき → 「Webサービスとお話しするための合言葉」
  • 「プロンプト」を説明するとき → 「AIへのお願いの仕方」
  • 「トークン」を説明するとき → 「AIが読み書きするときの文字のかたまり」

専門用語をそのまま使うのではなく、相手の理解レベルに合わせて翻訳する作業です。3歳児相手にやっていたことを、大人の初心者相手にやっているだけ、とも言えます。

なぜAI業界で「噛み砕ける講師」が貴重なのか

AI業界はエンジニア・研究者出身の方が多く、専門用語を専門用語のまま使う講師が多い印象です。技術的に正確に伝えようとすればするほど、用語が硬くなる構造があります。

一方、AIを学びたい層は、技術者だけではありません。主婦・副業希望者・中小企業の経営者・学校の先生など、非エンジニアが圧倒的に多数です。この層にとって「APIキーを環境変数に設定してください」という説明は、最初の一歩目でつまずくポイントになります。

ここで「噛み砕ける講師」の価値が出てきます。技術的な正確さを保ちながら、初心者の言葉に翻訳できる人は、現状のAI業界ではそこまで多くありません。保育士の「噛み砕き力」は、この空いているポジションにそのまま入れる力です。

もうひとつ保育士の強みを挙げると、3歳児に分かるように説明できる人は、大人の初心者にも分かるように説明できます。ただし、この逆は必ずしも成り立ちません。大人向けの説明が上手い人でも、3歳児相手に説明できるとは限らない。保育士は「噛み砕き力」の上位互換を20年かけて鍛えている、とも言えます。

受講生に「伝わる講師」になれた5つの差別化ポイント

受講生に「伝わる講師」になれた5つの差別化ポイントのイメージ

AI講師として登壇するなかで、受講生から「fuku先生の講義は動ける」「自分にもできそうと思える」というフィードバックをいただきます。自分なりに振り返って、5つの要素に整理してみました。

① 権威を振りかざさない

講師という立場は、構造的に「教える人/教わる人」の非対称が生まれます。そこで上から目線になってしまうと、受講生は質問しづらくなり、学びが止まります。

私は講師でも「先生」と呼ばれる立場でも、上から目線にならないよう意識しています。これは保育士時代の「しゃがんで子どもの目を見て話す」姿勢が、そのまま大人にも応用されているだけです。体の位置を下げるか、話し方の位置を下げるか、の違いしかありません。

② 受講生と目線が同じ

「私も最初はChatGPTすら触ったことがなかった」と言える距離感です。完璧な専門家ではなく、半歩先を歩いている人、という立ち位置を選んでいます。

実際、SHIFT AIに入学した2024年4月時点の私は、AI初心者でした。そこから半年で業務委託講師になったので、つまずくポイントも直近で覚えています。「ここで詰まりますよね」「私もここでハマりました」という共感が自然に出るので、受講生が安心して手を動かせます。

③ 再現性がありそうな実績

「月100万円稼いだスーパー副業ママ」ではなく、「動画編集を月100本こなして月30万円まで積み上げた」というリアルな実績を開示しています。派手な数字ではありませんが、受講生が「自分にも届く距離」として感じられるラインを意識しています。

高すぎる実績は、憧れは生みますが、行動を生みにくい側面があります。「届きそう」と思える距離の実績のほうが、受講生が動き出しやすい、というのが現場で感じていることです。

④ 失敗談を先に開示する

クラウドワークスで時給5円の案件からスタートした話、動画編集の単価交渉でうまくいかなかった話、保育士時代に人間関係で悩んだ話。成功談の前に、必ず失敗談を置くようにしています。

成功談だけ並べる講師より、失敗→改善のプロセスを見せる講師のほうが、信頼されやすい実感があります。保育園でも「先生もミスをする人間だ」と子どもが感じられる先生のほうが、子どもは安心して相談できます。大人相手でも同じ構造です。

⑤ だから受講生が「行動に移せる」

①〜④の結果として、受講生が「自分にもできそう」と動き出します。講師の役割は「教えること」ではなく「動かすこと」だと、最近改めて感じています。

保育園での声かけも同じです。「ちゃんとしなさい」と言うより「お友達と順番こで使ってみようね」と具体的に伝えたほうが、子どもは動けます。AI講師も同じで、「AIを使いこなしましょう」より「まずChatGPTに今日の献立を聞いてみてください」と一歩目を見せたほうが、受講生は手を動かします。

私がどう動画編集で月30万円まで積み上げたかは、関連記事でも書いています。併せて読むと、実績づくりの具体像が見えやすくなると思います。

「権威を振りかざさない」という選択

「権威を振りかざさない」という選択のイメージ

このセクションは、読者に誤解されやすいポイントを先に整理しておきたいので、少し丁寧に書きます。

私自身は、自分に「権威性がない」と感じていた時期が長かったです。ただ、最近気づいたのは「権威がない」と「権威を振りかざさない」は別もの、ということでした。

客観的な事実として、私には以下の経験と資格があります。

  • SHIFT AI認定講師(業務委託契約)
  • 保育士国家資格・実務20年
  • 動画編集で月30万円達成(月100本の受注経験)
  • PR案件受注実績
  • フリーランス5年継続
  • 3児ママ × フリーランスの両立

一般的な基準で見ると、これは権威性として十分な材料だと思います。ただ私は、この権威を「振りかざす」スタイルを選んでいない、というだけの話でした。

権威がないって、悪いことじゃないの?

「権威がない」と「振りかざさない」は別ものなんです。専門性は積み上げてきましたが、上から目線にならない方を選んでいます

「権威がない」と「権威を振りかざさない」は別もの

整理すると、こういう違いです。

  • 権威がない講師 → 受講生に届けるための専門性が不足している
  • 権威を振りかざさない講師 → 専門性はあるが、上から目線にならない

この2つはまったく違う状態です。前者は受講生が成長しにくい。後者は、受講生が質問しやすく、手を動かしやすい。私は後者を選んでいる、という整理です。

2026年のE-E-A-T時代に「振りかざさない権威」が機能する理由

Googleの検索品質評価ガイドラインで示されているE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)のうち、近年は「経験」の重視が強まっている、と言われています。

完璧な専門家の解説記事より、実際にそれを体験した人の「私はこうやってきた」という記事のほうが、検索ユーザーにも評価される傾向が見られます。体験ベースの語りが、SEO的にも読者心理的にも強くなっています。

ただし、これは現時点の傾向であり、Googleのアルゴリズム変更で軸が変わる可能性はあります。「体験ベースで書けば絶対に上位表示される」という話ではありません。あくまで「振りかざさない権威」スタイルが、今の検索エコシステムと相性が良い、という話として受け取ってください。

保育士経験を「収益化」に繋げる3つの視点

保育士経験を「収益化」に繋げる3つの視点のイメージ

ここからは、読者の方(保育士・元保育士・ママ)が自分の経験を収益化に繋げる具体的な視点を3つ提示します。

視点① 「噛み砕き力」を発信のコアに据える

ブログ・SNS・動画・講座、どの媒体でも「初心者に伝わる説明」には需要があります。AI業界・IT業界は特に「分かりにくい説明」が多いので、噛み砕ける人は相対的に希少です。

具体的には、AIツールのレビュー記事を書くときに子どもでもわかりやすく書く、というルールを自分に課しています。すると自然に、専門用語を言い換え、前提を揃え、動作を具体的にする文章になります。検索ユーザーにも、AIにも、読みやすい記事になります。

視点② 「失敗談」を資産として開示する

保育士時代の人間関係、園長時代のマネジメント失敗、副業初期の時給5円期。自分の失敗を隠そうとする人が多いなかで、失敗を整理して語れる人のほうが読者がつきます。

失敗談は、検索ユーザーが一番欲しい情報でもあります。「うまくいった話」より「失敗してどう直したか」のほうが、実用性が高いからです。体験ベース記事はSEO的にも一次情報として評価されやすく、資産として積み上がります。

視点③ 「ママ目線・現場目線」を独自性として活かす

AI×子育て、AI×保育、AI×ママ副業、というクロス領域は、保育士経験者が強みを発揮しやすい領域です。

現場で子どもと関わってきた人だからこそ書ける視点があります。たとえばAIツールの年齢制限の説明、家庭でのAI活用ルール作り、子どもがAIを使うときの見守り方。技術系の記事だけ読んでも出てこない論点を、保育士経験者は自然に補えます。

一見ニッチに見える領域ですが、ママ層という巨大マーケットに刺さるので、結果としてリーチが広がります。

ただし、これらの視点は「持っているだけ」では収益化されません。発信を続ける・反応を見て改善する・小さく売ってみる、という地味な工程が必要です。「保育士経験があれば誰でも稼げる」という話ではない、という点だけは最後まで誤解のないように書いておきます。ブログ発信の具体的な始め方は、関連記事にも整理しています。

これから保育士・元保育士がAIで稼ぐ道筋

最後に、これからAIで稼ぐ道筋を4ステップで整理します。どのステップも、私自身が通ってきた道のりでもあります。

ステップ1: AIに触れて、自分の経験を棚卸しする

まずは、ChatGPT・Claude・Geminiなどを実際に使ってみます。触らずに「AIで稼ぐ」は成立しません。

次に、AIに自分の経験を整理してもらいます。たとえば「保育士20年の経験を3つの強みに整理して」と聞くだけで、自分では気づけなかった強みが文字になって返ってきます。棚卸しは一人でやると難しいですが、AIと一緒にやるとかなり速いです。

ステップ2: 小さく発信を始める(ブログ・SNS)

いきなり完璧を目指さない、が大事です。最初の10記事は読まれません。その前提で、棚卸しで出てきた強みのうちひとつを選び、そのテーマで小さく発信を始めます。

「保育士目線でAIを語る」「元保育士がフリーランスで働いてみた」など、自分にしか書けない切り口を意識します。一般論のAI記事は、すでに大量にあります。独自性は「自分の経験と掛け算する」ことからしか生まれません。

ステップ3: 学ぶ環境に身を置く(独学の限界を知る)

独学で進むという選択ももちろんあります。ただ、AIは進化が早く、独学だけだと情報が半年で古くなります。孤独でモチベーションが続かない、という声もよく聞きます。

ひとつの選択肢として、学ぶ環境(オンラインコミュニティ・スクール)に時間とお金を投資する道があります。私自身はSHIFT AIに入学して、そこから半年で業務委託講師になりました。独学だけだったらこのスピードは出なかったと思います。

合う合わないがあるサービスなので、まずは無料のコンテンツや体験会から覗いてみるのをおすすめします。

ステップ4: 発信を継続する仲間を作る

発信をひとりで続けるのは、想像以上にきついです。反応がない時期、書いても伸びない時期、モチベーションが落ちる時期、どれも必ず来ます。

ひとりで全部やろうとすると、ほぼ確実に挫折します。私もそうでした

だから仲間が必要ってことだね

同じ志の人と繋がる場所があると、続けやすくなります。私自身、SHIFT AIのサークル運営で仲間ができたことが、講師になれた大きな要因でした。

まとめ:保育士の20年は、AI時代の資産になる(ただし条件付き)

記事の要点を3つに整理します。

  1. 保育士の「噛み砕き力」「目線合わせ力」は、AI講師業にそのまま転用できる
  2. 「振りかざさない権威」は、2026年のE-E-A-T時代に機能している(ただし条件付き・アルゴリズム変更で軸が変わる可能性あり)
  3. 経験を収益化するには「視点を持つ」だけでなく、発信・改善・小さく売るという地味な工程が必要

正直に書くと、私も保育士20年を「無駄にした」と思っていた時期がありました。フリーランスに転身した直後、周りのWebデザイナーやエンジニアを見て「保育士しか経験がない私は遅れている」と焦っていた時期です。

でも5年経って振り返ると、全部活きています。ただし、活かすには棚卸しと発信という工程が必要でした。ここを飛ばすと、経験は経験のまま埋もれてしまいます。

同じ道を歩く方の参考になれば嬉しいです。一人で悩むより、同じ方向を向いている人と話したほうが、早く整理できます。

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